ロボアドバイザーは自作できる?

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無謀?ロボアドバイザーの自作

ロボアドバイザーという言葉を聞くと、巨大企業、例えばNTT、IBMと言った資金も人材も潤沢にある企業が開発する、あるいはやや規模が小さくなるものの実際に楽天などの大手IT企業などが手掛けているイメージがあります。
実際に新興の企業であるTHEO(テオ)やWealthNavi(ウェルスナビ)もそれらの巨大企業やメガバンクなどの大手金融機関の支援を受けているスタートアップです。
そんな敷居が高そうなロボアドバイザーですが、自作は無謀と言えるのでしょうか。
結論を言えば、手間がかかるし自動運用はできないが、アドバイス型のようなロボアドバイザーなら何とか自作できるというものです。
ただ、自作はできても商業ベースは無謀に近いということを中心に今回お話ししていきます。
ただ、ロボアドバイザーの自作は決して無謀なものでなく、ある程度の経済知識とエクセルの計算を利用すれば可能であるということも伝えたいのがこの記事です。

ロボアドバイザーの自作を試みるアマチュアもいる

ロボアドバイザーの自作を試みるアマチュアもいます。
アマチュアと言っても、サイトで公開している多くの人がその分面や知識からある程度経済に明るい人物です。
それらの方々が試みているロボアドバイザーの自作ですが、多くの方が取っている方法として、エクセルでリスクを計算し、分散投資の比率をもとに様々な金融商品を自力で買うということです。
最初に行っているのが、単独の商品ではなく複数の商品を選ぶことが挙げられます。
ロボアドバイザーは様々な種類の金融商品を買うことで運用を行うのですが、それを自作するために株や土地などの買うべき分野を選ぶのです。
また、ロボアドバイザーの多くが現物ではなくETFと呼ばれる商品を買っているため、自作でもそれらの商品を買います。
このETFとは指数を元に取引する商品のことで、例えば株式のETFであれば、トヨタやソフトバンクと言った株式を直接買うのではなく、日経平均の数字を基にした商品を買うという方法です。
この場合、日経平均と同じ金額で売買されるため、日経平均が上がった時に売れば、その分儲けが出るという計算になります。
筆者にもよりますが、国内投信でロボアドバイザーを作るケースも見られ、紹介している方もいるのです。
この国内投信とは国内の会社で運用をプロに任せる投資商品を組み合わせて買うもので、ETFの代わりにこれをエクセルで出した比率で購入するという手法になります。
このようにリスクを計算して資産の分散比率を求めるのですが、この比率を計算するには、エクセルとそれなりの知識があれば可能で、本格的にやると時間かかることやリスク計算が難しいということ、また自動運用しないため自分で定期的に資産を動かす必要があるという点やロスカットと呼ばれる急な資産価値の減少をストップさせる機能がないといったリスクがあるのです。
ただ、一度作ってしまえば非常に手数料が少なくて済むため利益が入りやすいというメリットもあります。

自作は難しくともロボアドバイザーの運用を参考にして半自動の投資

このように専門知識を使ってロボアドバイザーの自作を行う方もいますが、既存の企業のロボアドバイザーの運用を参考にして半自動で投資を行うという方法も考案されています。
実際にロボアドバイザーの資産運用方法が公開されており、ロボアドバイザーの大手企業であるウェルスナビ社では、資産運用方法のやり方(アルゴリズム)をホワイトペーパーとしてWeb上で見られるのです。
ちなみにホワイトペーパーですが、もともとは政府や公的機関が発行する報告書で「白書」の意味を持つ言葉で、近年はBtoB企業(業者向けの業務を行う企業)が見込み顧客の課題を解決するためさまざまな種類が出されています。
このウェルスナビのホワイトペーパーも提携先の企業を募るために作成された種類のものです。
このウェルスナビのホワイトペーパーを見ると自作で紹介した流れとほぼ同じ手法で行われていることが分かります。
その手法とは資産配分(アセット・アロケーション)の選定、各資産クラスに対する対象銘柄の選定、ポートフォリオのモニタリングとリバランスそしてNY取引所のETFを利用して、米国株、日欧株、新興国株、米国債券、物価連動債、金、不動産を購入、売却して利益を得て運用するというものです。
リスクデータも公開されており、リスク直近のデータを重視し公開データは若干古いですが、米国株:12.4%、日欧株:14.8%、新興国株:18.4%、米国債券:2.8%、物価連動債:4.8%、金:17.9%、不動産:14.9%と言った比率となっています。
これをもとに運用するのです。
さらに応用として、よりリスクが広がるもののリターンが狙える方法を計算するための手法も公開されています。
それはブラック・リッターマンモデルの使用です。
これは1992年にFisher BlackとRobert Littermanにより考案されたリターンの見込みを計算する方法で、現在の市場の時価総額に応じてきちんと資産分配されていると仮定された場合の儲けが計算できる方法になります。
これを使って調整するのですが、この調整に知識が必要です。
ただ、年金を中心とした機関投資家では極めてオーソドックスな手法であり、経済を学んだ方や金融関係の仕事についている方であれば比率調整ができるものとなっているのです。
そしてリスク量に応じてリターンが最大になるような構成を計算し、この比率をもとに自分で海外のETFを購入すると言うのが半自動の自作ロボアドバイザーとなります。
ちなみに安全なETFとしてアメリカ最大手の投資会社であるVanguard社が理想でウェルスナビのホワイトペーパーにも買い付け先が書かれており、同社が多数採用されています(ウェルスナビは分野ごとに買い付けている会社が異なるので全てVanguard社ではない)。
これを自分で定期的にリバランスするのがロボアドバイザー企業の力を借りた自作です。
ただ、この手法でも手数料は非常に安いのは魅力ですがとても面倒で、アルバイトや自分で働いて手数料払った方がマシという見方もできるのです。

ロボアドバイザーの自作は可能でも多数の顧客を相手にするのは不可能

タイトルのように自分の個人脂溶なら可能ですが、手がかかることから多数の顧客を相手にするのは不可能です。
専用のシステムを作るにはお金がかかりますし、ビジネスとして行う場合、冒頭の企業のように何かしらの大資本とタッグを組む必要があります。
しかし、新規参入は難しいと思われがちですが、一度システム化ができてしまえば、預かり資産がどれだけ増えても構わないわけで、少ない社員数でも多額の資産を扱えて、その分売上を伸ばせるというビジネスモデルであり、ある程度の資本を集めることができれば自作(自社による自作)でロボアドバイザーも作成可能です。

アドバイス型のロボアドバイザーを自作するのが現実的?

結論を言うと、冒頭のように手間を考えるとロボアドバイザーに丸投げした方が楽です。
自作を考えているのであれば、大手のリスク計算をもとにエクセルで計算させて期待できるリターンが現実的と言え、自分で買うという個人利用が現実的と言えます。
このスタイルは自動運用というよりアドバイス型のロボアドバイザーをもとに自分で運用というスタイルであり、システム構築などを考えると現実的なスタイルです。

手数料が気になるなら本業で稼いでプロに支払うか、アルバイトでねん出した方が無難と言えます。


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