ロボアドバイザー=情弱向けなのか?
Contents
ロボアドバイザーは情弱のサービスか?
世の中には情弱と情強という二つのタイプがいるという説があります。
この情弱、情強という言葉はスラングのことで、情報弱者、情報強者という意味を指します。
情報弱者とは、あまり情報を知らずに低い効果で低機能なサービスや商品を悪い言い方をすれば、だまされて買ってしまう、あるいは利用してしまうような人物です。
情強とはその逆で、端的に言えばコスパの良いサービスや商品を効率よく買う、あるいは利用する人物を指します。
そんなスラングですが、実はウェルスナビをはじめとしたロボアドバイザーは情弱のサービスだと揶揄する意見が存在するのです。
今回、なぜロボアドバイザーは情弱のサービスと言われるのか、また情弱のサービスでないとしたらどんな根拠があるのかと言った話題を中心にお話ししていきます。
また、ロボアドバイザーを利用するにあたって情弱と呼ばれる方であった場合の注意点についても紹介し、まとめました。
ロボアドバイザーが情弱のためのサービスという根拠
ロボアドバイザーが情弱のためのサービスであるという根拠としては、知識がなくても資産運用ができるという点、手数料が高いという点の2つに集約されます。
ロボアドバイザーはまとまったお金を預けるだけでプログラムによる自動投資によって様々な資産のETF(デリバティブ商品の一種)へ投資を行っていくという仕組みです。
このような話を聞くと、とても簡単な投資方法と感じられる一方、これで良いのかという疑問や違和感も出てくる人もいます。
なぜなら、投資は自分の知識や見識、あるいは判断によって見極めを行い自分の資金を用いる行為と考えている方が少なくないからです。
一方ロボアドバイザーは自分の知識や見識を不要とせず、ただお金を預ければ勝手に自分が知らないような商品に投資を行ってくれるものとなっています。
こういった事実を知ればロボアドバイザーは情弱のサービスだと断言する意見が出てきてもおかしくはありません。
実際、ロボアドバイザーはそういった知識がない人でも投資ができるサービスとして誕生した経緯があり、情弱を対象としていると言われても反論できない面はあります。
手数料が高いのも情弱のためのサービスと言われるゆえんです。
多くのロボアドバイザー企業の手数料は運用益ではなく、全資産の1%という設定になっています。
これは時に運用益がマイナスであっても毎年徴収されるものであり、資産運用の手数料としては、かなり高いものです。
また、自分で比率を変更する手間がかかるもののバランス型投信という金融商品は似たような投資方法で手数料が全資産の0.3%ですから、投資に慣れた方から見れば、ぼったくりのような手数料の高さであり、これを根拠として情弱のためのサービスであるという主張をしている意見があります。
こういった2つの強力な根拠を元にロボアドバイザーを情弱のサービスと断言しているのです。
ロボアドバイザーが情弱のためだけでないサービスという根拠
ロボアドバイザーが情弱のためだけでないサービスという対立意見にも近い意見も存在しています。
これらの意見の根拠は公式の公表する運用実績や長期運用を想定した場合、自分で行うよりも安定した運用が可能であるという根拠から万人向けとするものです。
公式の公表する運用成績は、リスク許容度や各種設定にもよりますが、年利回りで5%程度としています。
これは自分で株式投資を行って得られる平均的な利率と言われる4%よりも高い水準であり、下手な知識で自分の判断に基づいて投資を行うよりも優秀だというのが根拠です。
確かに、これを超える運用益も単年であれば自力で可能かもしれませんが、数年、数十年と考えればとても維持するのが困難な数値と言えます。
こういった成績を見ると情弱のサービスだからと言って敬遠する理由にはなりにくいのです。
また、今も少し触れましたが、長期運用になると圧倒的にロボアドバイザーが有利になる可能性があります。
それに自分の身に何が起こるか分かりません。
病気などで運用ができなくなることもありますし、介護や子育てで運用の見直しがなかなかできないこともあるのです。
ロボアドバイザーであれば、そういったリスクが起こっても淡々と運用を行ってくれますから、運用の見直しをすることなく安定して資産運用ができます。
ロボアドバイザーは情弱以外でも有効なサービス
結論を言えばロボアドバイザーは情弱以外でも有効なサービスです。
短期的なものよりも利回りが低いという点であったり、自分で運用の見直しが必要な他の金融商品に比べたら手数料が高いと言ったネガティブな要素も多くあります。
しかし、資産運用で重要なのは長期運用と複利を狙った運用です。
ロボアドバイザーはこの二つを自動で行ってくれますから、手数料こそ高いものの資産運用に適したサービスと言えます。
そのため、情弱でなくとも自分の状況がどうなるか分からないですから、必要に応じて投資に慣れた方も検討が推奨できるサービスと言えるのです。
ロボアドバイザーの情弱が見落としがちな注意点
ロボアドバイザーは万人向けのサービスであるというお話をしましたが、情弱が見落としがちな注意点もあります。
それはロボアドバイザーの手数料や税金のことです。
ロボアドバイザーは手数料が高いですが、サービスを選べば安くなることも少なくありません。
例えば、3年以上運用を行えば割引が受けられるロボアドバイザーや運用成績に応じて手数料の比率が変更になり、運用が不調な時は手数料が安くなるというサービスを提供しているロボアドバイザーがあります。
こういった手数料を見落とし、なんとなく選んでしまったり、たまたま自分が口座を持っている銀行でロボアドバイザーを行っているからという理由で選んでしまったりする場合が情弱と言われる方の場合、少なくありません。
また、最近ではいくつかのロボアドバイザー企業が様々な企業に自社のサービスを提供し、その提供先の企業のサービスの一環としてロボアドバイザーを提供している場合があります。
こういったケースでは、その企業の利益が上乗せされている分、提供元の企業が直接運営しているロボアドバイザーよりもサービスが乏しかったり、手数料が若干高いケースも少なくありません。
このわずかな違いが長期運用を行う上で大きな差になることも多く、注意が必要なケースも存在します。
そういったところを見極められるかどうかで情弱かそうでないかが分かれてしまうことも少なくありません。
また、税金のことも注意する必要があります。
iDeCoやNISAに対応していないロボアドバイザーは運用益の20%程度を税金として納めるからです。
この税金を最小限にして、かつ手数料も減らし、残ったお金を最大にするための措置がロボアドバイザーにも要求され、そういった税金を考慮した運用を行ってくれるかどうかと言った点も注視できるかどうかも情弱かどうかを見極めるポイントです。
また、これら二つの注意点以外にもロボアドバイザーとの付き合い方も重要です。
ロボアドバイザーは短期的にはそこまで利益が出ないことや、まとまったお金がないと手数料と税金で利益のほとんどが消えることがあるということを知っておくということも注意点と言えます。
そのため少額による積み立て投資ではロボアドバイザーのような手数料が高いサービスでは運用益が出ても手数料などの出費が上回ってしまうことも珍しくないということを知っておく必要があるのです。
ロボアドバイザー・ラボ【公式サイト】TOP
ロボアドバイザー・ラボとは|About the Author
-
ロボアドバイザー情報専門メディア、ロボアドバイザー・ラボ。
ロボアドバイザーに関する専門情報をお届けします。
【メディア掲載】(※一部。順不同。)
・財経新聞
・朝日新聞デジタル
・SANSPO.COM
・SankeiBiz
・Mapionニュース
・楽天Infoseekニュース
・エキサイトニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
最新の投稿
- 2021.03.05ロボアドバイザー全般投資一任型ロボアドバイザー&助言型ロボアドバイザー、それぞれのメリット&デメリットを一覧で解説
- 2021.03.01ロボアドバイザー全般【ロボアドバイザーと積立NISA】それぞれのメリット&デメリット、向き・不向きを徹底解説
- 2020.09.26ロボアドバイザー全般融資型クラウドファンディングでの注意点
- 2020.04.21ロボアドバイザー全般ロボアドバイザーと確定申告