WealthNavi(ウェルスナビ)と楽ラップ

近年、人気が急上昇しているロボアドバイザーのWealthNaviはウェルスナビ株式会社、楽ラップは楽天証券によって運営されています。どちらも投資一任型のロボアドバイザーのため、利用者にとってはその違いが分かりにくくなっています。

両者ともに、ロボアドバイザーが自動的に利用者の資金を運用するという根幹の部分に変わりがなく、運用途中でのリバランスも行ってもらえます。また、どちらも最低投資額は10万円で、毎月の自動積立が1万円以上ということも同じです。ただ、両者の間では、システム面にいくつかの違いが見られます。

WealthNavi(ウェルスナビ)と楽ラップの違い

WealthNaviと楽ラップの主な違いには以下があります。

1.運用商品

両者ともに事前診断を行いますが、WealthNaviは診断における質問数が6つなのに、楽ラップは16個もあるため、少し面倒です。

①WealthNaviの運用商品

WealthNaviは海外ETF(上場投資信託)のみを投資対象にしており、すべての運用が米ドル建てで行われます。ETFというのはWealthNaviが運用する上場投資信託のことです。世界の国を対象にすることで、1国の経済状況に左右されないというメリットがあります。なお、米ドル建てのため、為替相場の変動損益が運用業績に反映されます。

なお、WealthNaviは事前診断において利用者のリスク許容度(5段階)を判定し、そのリスク許容度に基づいて利用者ごとのポートフォリオを構築します。

WealthNaviの運用商品は以下になっています。

  • 米国株
  • 日欧株
  • 新興国株
  • 米国債権
  • 物価連動債
  • 不動産

②楽ラップの運用商品

楽ラップは楽ラップ専用の投資信託を活用して運用されており、日本の商品を中心とする国内外の株式と債券の組合せになっています。基本的に円建てで取引が行われるため、為替変動の影響を受けません。なお、楽ラップは運用コースが5タイプ9種類とWealthNaviより多くなっており、その中から利用者のリスク許容度に応じて提案されます。

楽ラップの運用商品は以下になります。

  • 日本株
  • 先進国株
  • 新興国株
  • 先進国債券
  • 国内債券
  • 新興国債券
  • 国内リート
  • 先進国リート

2.手数料

ロボアドバイザーで資産を運用してもらう場合は手数料を支払いますが、WealthNaviと楽ラップの手数料には以下の違いがあります。

①WealthNaviの手数料

WealthNaviは預り資産に一定の率の手数料がかかります。
・手数料=運用手数料(1%)+ETF手数料(0.11~0.14%) 
合計では1.14%になります。ETF手数料に関しては、WealthNaviが立替える形になっています。

なお、WealthNaviには「長期割」という割引サービスがあり、割引が最大になると、手数料が0.90%まで下がります。割引率は以下になっています。
・50万円以上:半年に1度0.01%ずつ割引
・200万円以上:半年に1度0.02%ずつ割引

ちなみに、WealthNaviでは預り資産が3000万円を超え部分の手数料が年率0.5%に下がります。例えば、預り資産が4000万円になった場合、3000万円までは1%で、3001万円から4000万円の部分は0.5%になります。

3000万円など夢のような話ですが、以下の場合だと3000万円を超えます。

  • 元本100万円
  • 毎月の積立5万円
  • リターン7%
  • 期間21年

上記の設定で運用すると、3206万円に達します。

②楽ラップの手数料

楽ラップの手数料はWealthNaviより複雑になっており、2種類の手数料方式から利用者が選択します。

  1. 固定報酬型
    固定報酬型はその名の通り、資産額に対して常に一定の金額を支払います。
    ・手数料=固定報酬(0.702%)+ファンド費用最大(0.288%)
    最大で0.99%です。
  2. 成功報酬併用型
    成功報酬併用型は運用益によって、支払う手数料が増減します。
    ・手数料=固定報酬(0.594%)+ファンド費用最大(0.288%)+運用益の5.4%
    運用益分を取る代わりに固定報酬分が安くなっています。

通常では、固定報酬型が利用されています。それは、利益が年率2%を超えると、固定報酬型の方がお得になるからです。当然、2%より少なかったり、損失が生じたりすれば成功報酬併用型がお得になりますが、ロボアドバイザーにおける長期運用では2%以上の利益を出す確立の方が高くなっています。

3.積立運用

どちらも積立運用の機能が備わっています。ただ、楽ラップには専用口座がないため、積立運用を含め、全ての入金は楽天証券の口座に入金します。従って、積立運用の資金も楽天証券の口座から引落されるため、事前に入金しておく必要があります。楽天証券への入金はWealthNavi同様、銀行からのクイック入金を利用できます。一方、WealthNaviの場合は、銀行口座からの引落しが可能です。

また、楽ラップとWealthNaviでは設定できる積立回数に違いがあります。楽ラップは毎月10日か25日のどちらか1回で指定金額が引落とされますが、WealthNaviは毎月最大5日間に分散することができます。

4.出金までの日数

WealthNaviと楽ラップの出金までの日数は以下になっています。

  • WealthNavi:最短3営業日
  • 楽ラップ:10営業日以内

急にお金が必要になった時は、WealthNaviの方が有利です。ただ、出金すると利益確定となって課税の対象となり、長期割がリセットされてしまいます。特に、ロボアドバイザーは長期運用で高率な利益が確保できるため、できる限り出金はしない方が得策です。

5.スマホアプリ

WealthNaviは専用のスマホアプリがあるため、いつでもどこにいても運用状況の確認ができ、積立額の変更や出金といった手続きもできます。一方、楽ラップはスマホアプリが無いため、全ての作業は楽天証券のWEBサイトにアクセスしなければなりません。

WealthNavi(ウェルスナビ)と楽ラップの独自の機能

WealthNaviと楽ラップではそれぞれ特徴的な機能が付帯されています。

1.WealthNaviの「DeTAX」

WealthNaviは税金の最適化機能(納税の先送り)が備わっています。ロボアドバイザーからの出金において利益が発生していると(2万円以上の課税)、WealthNaviは自動的にDeTAX機能が作動し、保有商品の中で損失が出ている銘柄を売却します。損失と利益が相殺されて利益が減少するため、納税の負担が軽減されます。

DeTAXによって納税負担が軽減されると、手数料が実質的に年率0.4~0.6%得する計算になります。なお、売却した分は同じ銘柄を同じ数量、同じ価格で買い付けることで、ポートフォリオの維持が図られます。

2.楽ラップのTVT機能(選択制)

楽ラップにはTVTという機能があり、株式市場の値動きが激しくなった際に、暴落による大幅な損失が緩和されます。つまり、株式市場の激しい価格変動が継続すると見込まれる場合、株式への投資比率を下げ、安定資産である債権の比率を上げる処理をします。

価格変動によるリスクを限定できるメリットがあります。ただし、相場が回復して上昇した時には利益を取り損ねるというデメリットもあります。

WealthNavi(ウェルスナビ)と楽ラップにおける資産の保全

WealthNaviと楽ラップはともに法律に則て利用者の資産を分別管理しており、利用者の資産は信託会社に預けられます。
さらに、両社とも日本投資者保護基金に加入しているため、利用者の資産は保護されることとなります。


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