ロボアドバイザー大手「ウェルスナビ」と投資信託

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自動的に資金が運用されるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」と、投資信託

近年、利用者の資金を自動的に運用してくれるロボアドバイザーが注目されています。中でも人気の高いロボアドバイザーが「WealthNavi(ウェルスナビ)」です。ところで、利用者の資金を運用する投資方法には、従来から「投資信託」というツールがあります。

同じ自動運用のWealthNaviと投資信託ですが、その内容には大きな違いがあります。

  1. WealthNavi
    WealthNaviはウェルスナビ株式会社から提供されているロボアドバイザーのサービスです。ウェルスナビ株式会社は当然、金融商品取引業者のライセンスを取得しており、日本証券業協会や日本投資顧問業協会に加盟している信頼できる企業です。

    WealthNaviでは、口座開設時に無料の事前診断が行われます。6つの簡単な質問に答えると、診断結果から利用者のリスク許容度が判定され、そのリスク許容度を基にポートフォリオ(金融商品における資産配分)が形成されます。そして、ポートフォリオに即して運用が行われ、税金対策までしてもらえます。

  2. 投資信託
    投資信託では投資商品に出資すると、運用で得た利益の一部を分配金として受取れます。有価証券と同様の扱いになっており、利用者が任意の商品を自由に売買できます。売買が自由なことから流動性が高く、株式のように価格が変わるため、値上り益を望むこともできます。

    投資信託は運用会社が企画し、運用まで行いますが、利用者から集められた資金は信託銀行に預けられ、信託銀行が管理します。商品の販売については、運用会社が直接販売するケースと、証券会社などの金融機関が窓口になるケースの2タイプがあります。通常は、顧客の多い証券会社が取扱っています。

ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」と投資信託の運用方法

WealthNaviと投資信託はともに利用者に代わって運用を行いますが、その方法は全く異なります。

1.手軽さ

WealthNaviはロボアドバイザーに搭載されたAI(人工知能)が自動的に利用者の投資適性に即した金融商品(海外ETF)を選択します。そして、運用からリバランス(資産配分調整)、税金の納付までWealthNaviが全て行います。つまり、入金しさえすれば、利用者は何もすることがありません。

一方、投資信託はファンドマネージャーと呼ばれる投資のプロが金融商品を企画し、運用しています。投資信託も利用者が全て任せる形になっていますが、ただ数多くある投資信託の商品の中から自分のニーズに合った商品を選択するのは利用者自身です。自動的に運用してもらえる点は両者で変わりはありませんが、運用の前の段階で投資信託は手間がかかります。

さらに、投資信託にはリバランスの機能がありません。運用期間中に計画にズレが生じた場合は、利用者自身が調整しなければなりません。従って、投資商品の内容を全て理解できる知識が必要です。

手軽さという点では、ウェルスナビの方が格段に優れています。

2.手数料

WealthNaviの利用手数料は預り資産の1%(3,000万円以下の場合)と、リスク許容度に応じた0.10~0.14%の信託報酬です。

投資信託の場合は、購入手数料と信託報酬が費用となりますが、現在は「ノーロード」と言って購入手数料を無料とするものが一般的になっています。信託報酬は金融商品のタイプによって利率が異なりますが、インデックスファンドだと0.1~0.2%の利率の低い商品が数多くあります。

金額面だけを見ると、投資信託の方にお得感がありますが、金融商品の選択から税金対策まで全て自動的に行ってくれることを考慮すると、WealthNaviの1%が一概に高いとは言えません。

3.NISAの利用

WealthNaviは非課税制度のNISAやつみたてNISAを利用できません。NISAを利用すると5年で最大600万円(年120万円)、つみたてNISAは20年で最大800万円(年40万円)の投資額に対する税金が非課税になります。

仮に、つみたてNISAの運用益が5%だった場合、40万円を運用すると2万円の利益になり、税金が4,000円になります(所得税を20%として計算)。翌年に40万円を加えて80万円で運用すると税金は倍額の8,000円、3年目には3倍の12,000円の税金がかかります。この税金が20年間非課税になります。

WealthNaviには「DeTAX」という課税対象となる利益を含み損と相殺させる機能が備わっており、税金を納めなくても済むようになります。ただ、あくまでも納税の先送りであり、非課税になるわけではありません。

一方の投資信託はNISAを利用することができます。非課税分の税金を利益の増額と見做すと、投資信託はWealthNaviより高額の利益を得られることになります。

ちなみに、NISA口座で運用している投資信託をWealthNaviに移すことはできず、逆にWealthNaviからNISA口座へ移管することもできません。

4.最低投資額

WealthNaviで運用するには基本的に、初回に10万円を入金しなければなりません。自動積立をする場合は月々最低1万円からになっており、家計における収支計画が必要になります。ちなみに、WealthNaviには「マメタス」という少額投資のできるスマホアプリがあり、マメタスを利用すると、初回の10万円を入金しなくても投資を始められます。

投資信託は最低投資額が100円になっており、負担の無い投資をするには投資信託の方が有利です。

ところで、投資信託は途中で出金すると、解約ペナルティとして信託財産留保額という手数料がかかります。WealthNaviは出金における費用はかかりませんが、ただWealthNaviは米ドル建てで運用されているため、出金時に円高になっていると為替差損が生じます。

ちなみに、WealthNaviも投資信託も長期にわたる運用を目的としているため、期間満了前の出金は投資効率が下がることから、しない方が得策です。

5.投資商品

WealthNaviの投資商品は海外ETF(上場投資信託)だけですが、投資対象が世界中の株式や債券、不動産、金などになっており、地理的にも商品的にも分散投資が図られています。WealthNaviでは、全ての利用者の資金が同じ商品構成で運用されますが(一部を除く)、利用者のリスク許容度に応じて運用商品の構成割合が変わります。

投資信託における投資対象はプログラムによって異なり、不動産から有価証券まで幅広い商品で運用されています。

ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」と投資信託の選択

WealthNaviと投資信託はどちらもおまかせ運用というメリットは同じですが、機能に違いがあるため、自分の投資意向に即した方を選択することが得策です。

  1. WealthNavi
    WealthNaviは投資の経験が全くなく、投資の勉強をしたことのない人に最適な投資ツールとなっています。また、サラリーマンなどで投資に専念する時間を割けない人、リスクを最小限に抑えて将来の資産形成を図りたい人におススメのツールです。
  2. 投資信託
    投資信託は自分で商品を組合わせることができるため、これから投資を積極的に行いたい人用の投資ツールです。投資に集中する時間を作る必要はありますが、思惑通りにいった場合は大きなリターンが望め、NISAを利用すれば税金面でも優遇されます。運用資金も少なくて済み、投資を目指すファーストステップとしては理想的なツールです。

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