投資一任型ロボアドバイザー&助言型ロボアドバイザー、それぞれのメリット&デメリットを一覧で解説

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まずは、ロボアドバイザーの種類を一覧で把握しよう

国内で展開されているロボアドバイザー・サービスには、

  • 投資一任型
  • 助言型(アドバイス型)

の、2つのタイプがあります。

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

投資一任型ロボアドバイザーとは

国内ロボアドバイザー業界のリーダーと言える、「ウェルスナビ」も、投資一任型ロボアドバイザーにあたります。
画像引用元:ウェルスナビ

投資一任型ロボアドバイザーは、文字通り、投資に関わる作業をすべて「丸投げ」でお任せできるロボアドバイザー・サービスです。
実際の株式・ETFの買い付け・発注や、運用期間中のリバランス(資産配分の変更)についても、全て、ロボアドバイザー側で実行してくれます。

投資一任型ロボアドバイザーのメリット一覧

投資一任型ロボアドバイザー活用のメリットとしては、下記のようなものが挙げられます。

投資初心者でも気軽に取り組むことが出来る

一任型ロボアドバイザーの場合、発注や運用、更にはリバランスまで、投資に纏わる全ての手続きは、ロボアドバイザー側で代わりに行ってくれます。
投資初心者にとっては、大変頼もしいサービスと言えます。

感情に左右されずに投資を進めることが出来る

投資家が自分の手で投資を行う場合、どうしても、感情によって左右されることとなります。
投資がうまくいっているときは大胆に、そして、投資成績が不調なときは、必要以上に悲観的なトレードをしてしまいがちになります。
その点、一任型ロボアドバイザーならば、投資手続きは全てロボアドバイザー側が代行しますから、投資家の感情とは無関係に、淡々と投資が進んでいく、というメリットがあります。

リバランスまでロボアドバイザーに一任できる

例えば、ロボアドバイザー投資スタート時に、「株式50パーセント・債券50パーセント」を、最適なポートフォリオとして選択したとします。
しかし、その後、株価や値上がりし、債券が値下がりした場合、あっという間に、「株式60パーセント・債券40パーセント」など、初期のポートフォリオ・バランスとは異なる内容に変化してしまいます。
これを再調整するのが、「リバランス」という作業です。
たとえば、上記例であれば、

  • 値上げりした株式を、少し売却し、
  • 逆に、値下がりした債券を買い足すことで、

従来通りのバランスのポートフォリオ(株式50パーセント・債券50パーセント)へと復帰するよう、調整します。

一般的に、このリバランス作業は、投資家自身が、自分のポートフォリオ全体のリスク等を分析し、行う必要があるのですが、投資一任型のロボアドバイザーサービスを活用していれば、ロボアドバイザー側が自動で実施してくれます。
この点も、一任型ロボアドバイザー利用の大きなメリットのひとつです。

投資一任型ロボアドバイザーのデメリット一覧

特に投資初心者にとってはメリットが多い、投資一任型ロボアドバイザーですが、併せて、下記のようなデメリットも存在します。

手数料が高い

投資一任型ロボアドバイザーの場合、おおむね、預かり資産の1パーセント程度の手数料が、毎年、発生します。一般的な信託報酬が1パーセント以下であるETFが主な投資対象となっていることを考えると、この手数料構成について「割高だ」と考える向きもあります。
画像引用元:テオ

投資一任型ロボアドバイザー最大のデメリットは、その手数料の高さです。
一般的な投資一任型ロボアドバイザーの場合、運用を任せている資産額の、1パーセント相当額の手数料が、毎年、必要となります。
例えば、100万円を預けている投資家は、毎年1万円を、ロボアドバイザー業者に対する手数料として、支払う必要があります。
実際、ウェルスナビで組まれているポートフォリオを見ると、米国株のETF(VTI)が組み込まれていますが、このVTI、信託報酬(年率)は、わずか0.03パーセントです。
VEAの場合も、信託報酬は0.05パーセント。
このように、本来であれば遥かに低い手数料で購入できるはずのETFに、なぜ1パーセントもの手数料を支払わなくてはならないのか、と、疑問に感じる投資家も存在します。

個別の現金化が効かない

一任型ロボアドバイザーから資金を出金する場合、基本的には、ポートフォリオ全体から、資金をまとめて出金する必要があります。
例えば後述するウェルスナビの場合、複数のETFが購入されているわけですが、
「今回、10万円だけ出金したい。米国株ETF(VTI)は、現在、高値だと考えているため、10万円分、VTIのみ売却し、出金したい。その他のETFは、今後値上がりすると予想しているため、一切削らず、そのまま保有していたい」
と考えても、そのように個別具体的な売却・出金を行うことは、出来ません。

投資家自身の投資スキルが全く向上しない

投資一任型ロボアドバイザーの場合、良くも悪くも、投資に纏わる全てのプロセスは、ロボアドバイザー側に任せきりです。
どのようなETFを、どのくらい購入するのか。
どのETFは、十分に値上がりしたから、売却するのか。
どのETFは、現在不調であり今後回復が予想されるため、保有し続けるのか。
これらの判断は、全て、ロボアドバイザーに任せることとなるため、投資家自身の投資スキルは、全く、向上しません。

助言型(アドバイス型)ロボアドバイザーとは

助言型(アドバイス型)ロボアドバイザーは、投資一任型ロボアドバイザーと違い、実際に商品の買い付けや、その後のリバランス等を行うことは有りません。
その代わりに、各投資家のリスク性向や、投資経験、資産運用の目的、資産規模に見合った投資商品(投資信託やETF)を、アドバイス(助言)してくれる、というサービスです。
投資一任型のロボアドバイザー・サービスが、投資初心者を主な対象としているのに対し、助言型(アドバイス型)ロボアドバイザーの場合、基本的には、投資経験者を対象としている、という違いがあります。

助言型(アドバイス型)ロボアドバイザーのメリット一覧

投資一任型のロボアドバイザーではなく、敢えて、助言型(アドバイス型)のロボアドバイザーを利用する場合、そのメリットには、下記のような物があります。

投資スキルが身につく

助言型ロボアドバイザー・サービスの場合、ロボアドバイザーが提供してくれるのは、各投資家のリスク性向等に合った投資商品の「提案」まで。
実際に投資信託の買い付けなどを行うのは、投資家自身、です。
細かな投資判断を積み重ねることで、相場観を養い、投資家自身投資スキルを向上させることが出来ます。

基本的に無料で提供されている

「推奨されるポートフォリオ」や、「投資信託銘柄」を表示させるところまでは、原則として、どの助言型ロボアドバイザーの場合でも、無料で利用できます。
※その後、実際に投資信託の買い付け等を行うにあたっては、投資信託の信託報酬などが必要となります。

投資家自身の考えを投資に反映させることが出来る

助言型ロボアドバイザーの場合、ロボアドバイザーが提供してくる助言通りに購入をしても良いですし、逆に、ロボアドバイザーからの助言を無視して、自分の好きな投資信託を購入することも可能です。

  • (ロボアドバイザーは推奨してこないが)自分としては、先進国株式は、今、絶対に、買い場だと思う
  • 今後、日本株は下落局面だと思うので、今のうちに、日本株の投資信託を、売却するべきだと考えている

など、各投資家それぞれの考えや、信念に基づき、投資を行える点は、投資一任型ロボアドバイザーを敢えて使用せず、自ら投資に取り組む、最大の醍醐味と言えます。

NISA(少額投資非課税制度)が利用できる

短期間に間に、複数の投資信託の買い付け・売却を繰り返すことを前提としている、投資一任型ロボアドバイザーと違い、
助言型ロボアドバイザー・サービスを経由した投資に関しては、NISA(少額投資非課税制度)を利用できるケースが多くあります。
5年で最大600万円までは、非課税で、投資信託を購入・保有することが可能となります。

助言型(アドバイス型)ロボアドバイザーのデメリット一覧

投資一任型ロボアドバイザーとは一味違うメリットが複数ある、助言型ロボアドバイザーではありますが、
その反面、下記のようなデメリットもあります。

どうしても、取引に時間を取られてしまう

投資一任型ロボアドバイザーと違い、助言型ロボアドバイザーの場合、投資信託の買い付けや売却、リバランスなどの作業は、投資家自身が行うこととなります。
専業投資家にとっては、さほど苦にならないでしょうが、
サラリーマン投資家や、忙しい主婦・主夫の方にとって、こうした投資作業に時間・手間を取られてしまう、というのは、
助言型ロボアドバイザーの、致し方ない、デメリットであると言えます。

投資家自身の感情に左右されたトレードとなってしまう可能性がある

いくら、ロボアドバイザーからの助言を受けていると言えども、投資作業を行うのが人間である以上、
投資家自身の感情が、トレードに反映されてしまうのは、やむを得ないことです。

  • 相場急落時、自身のポートフォリオが大きく目減りしているのを見て、本来であれば、割安な買い場であるにも関わらず、焦って資産売却をしてしまったり、
  • 逆に、相場が高騰しているとき、本来であれば一度利益確定のために売却すべきところを、「もっとあがる」と感じ、割高での買い増しをすることとなってしまったり、

ということが、どうしても、起こり得ます。


参考:
ロボアドバイザー・ラボ|公式サイト

ロボアドバイザー・ラボとは|About the Author

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