ロボアドバイザーとバランスファンドを比較

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ロボアドバイザーとバランスファンドは何が違うのか?

ロボアドバイザーは近年急激に普及してきたフィンテックを代表するサービスの一つです。そんなロボアドバイザーですが、似た金融商品にバランスファンドというものがあります。この二つは分散投資によって資産運用を行うという点で共通していますが、明らかに違ったサービスです。しかし、その違いについて明確に説明できる方は意外と多くはありません。そこで今回、ロボアドバイザーとバランスファンドの違いについてお話しし、それらのメリットやデメリットを比較します。きっとこれを読めばこの二つの資産運用の方法について、より深く知ることができるのではないでしょうか。
まず、それら二つのサービスについて簡単に紹介していきます。
ロボアドバイザーは人の手をほとんど介さずにプログラムによって様々な資産に分散投資を行って運用するサービスで、日本では楽ラップ、マネラップ(MSV LIFE)、WealthNaviと言ったサービスが有名です。
一方バランスファンドはバランス型投資信託と言う従来から存在するサービスで、こちらも分散投資を行って資産運用を行い、旧来から存在する様々な証券会社、銀行と言った金融関連の企業が商品展開を行っています。
概要だけをお話しするとこの二つは運営元の違い(フィンテック企業か金融関連の企業か)程度の違いしか感じられません。しかし、少し話を踏み込むと違う点は多くあるのです。

ロボアドバイザーとバランスファンド~そもそもバランスファンドとは~

ロボアドバイザーとバランスファンドの比較を行う前に、そもそもバランスファンドとはどういったものなのかについてお話しします。
バランスファンドは一言で言うと異なる資産を組み合わせた資産を言います。つまり、預かったお金で企業が様々な資産を購入し運用するサービスを言います。このバランスファンドの投資対象や単一のファンドとの違い、種類についてお話します。
投資対象は冒頭でもお話しした通り、株式や債券などの複数の資産です。こう言ったものに分散投資を行うことがバランスファンドになります。そしてこの複数の資産に投資する分散の効果によっていずれかの資産が暴落しても他の資産の上昇で補ったり、それぞれの価値の上昇によって高い利益を出すなどの作用で中長期で安定したパフォーマンスを目指す資産運用です。
単一資産のファンドとの違いですが、分散によってリスクを抑えられ、よりローリスクを目指した運用方法である点、また資産を定期的に買い直したりして各資産の比率を変更したり、内容を変更すると言ったことを行うので、単一の資産を延々と維持するという単一資産のファンドとの違いもあります。
バランス・ファンドと呼ばれるものの中にはいくつか種類があります。旧来のバランスファンドやアロケーション・ファンド、ターゲット・イヤー・ファンド、ファンド・ラップがあります。
旧来のバランスファンドは資産以上の資産に分散投資を行い、その比率をリバランスで維持するものです。商品のパンフレットで「4資産バランス」「8資産バランス」と言った案内のされ方をしています。
アロケーション・ファンドは機動的に資産配分を変更し続ける性格のもので下落リスクをより下げたものとなっています。
ターゲット・イヤー・ファンドは依頼者の年齢を考え、運営方針を変えていくという商品で青年であれば、よりハイリターンを中年であればややリスク回避を重視すると言ったような方針変更を行う商品です。
ファンド・ラップは資産運用を単独の運用会社ではなく複数の運用会社へ更に分散することでリスク回避を更に狙ったものとなっています。
このようにバランスファンドであっても様々な商品が存在するのです。

ロボアドバイザーとバランスファンドの5つの違い

バランスファンドについてお話ししてきましたが、実は広い意味でのバランスファンドにロボアドバイザーも含まれるのです。
では、一部にまで分類されてしまうロボアドバイザーとバランスファンドには違いがあるのでしょうか。実は、手間、リスク、投資額、コスト、時間と言った5つが異なり、それが投資商品としての違いとなっています。
まず、手間に関してですが、ロボアドバイザーの方が手間が少ないです。バランスファンドの場合慎重に資産運用を行うため、配分の決定や商品の選定、発注、入金、再投資の検討と言った手間がかかります。そのため、何度も運用会社との連絡を取り合ったり、時に来店する必要があるのですが、ロボアドバイザーは申し込むだけで後は延々と自動で運用を行ってくれるのです。運用だけでなく作業や手続きなども最初の簡単な設定で自動的に行ってくれます。
リスクの設定がしやすいかどうでないかと言うのも違いです。ロボアドバイザーはリスク許容度に応じた商品を自動で選びますが、バランスファンドは旧来の商品の場合どういった資産を分散するか、担当者と話し合うという手間もあります。それでいてリスク許容度もはっきりしないことがあり、やや見通しが分かりにくいです。
投資額も異なります。ロボアドバイザーの方が圧倒的に安いですが、細かさはバランスファンドが勝ちます。ロボアドバイザーは小遣い程度でもできますが、バランスファンドはややまとまったお金が必要です。ただ、積み立て投資になると商品によってはバランスファンドが月100円と言う商品も出しており、細かく設定できるのです。
コストは若干バランスファンドが安いことが違いですが、この違いも徐々になくなりつつあります。
時間も異なります。ロボアドバイザーの方が圧倒的に早く投資を開始できます。長く行った方が儲けが出やすいのが資産運用ですから、一日も早く発注できるのは魅力です。例えばバランスファンドだと1週間以上かかりますが、ロボアドバイザーはその半分以下の時間で開始可能です。
投資対象にも違いがあった時期もありましたが、最近は似たものとなっている商品もあります。
これらの違いがロボアドバイザーとバランスファンドの違いです。

ロボアドバイザーとバランスファンドのそれぞれのメリット

ロボアドバイザーとバランスファンドのそれぞれのメリットについてもお話しします。
まずロボアドバイザーのメリットは、スタートが少額から可能である点、ほとんど自動で投資設定されるので投資の知識が不要、すぐ出金できると言った手軽さがメリットです。そのため、知識のない人でもお小遣い程度で始められ、嫌ならすぐに辞められるというメリットがあります。
バランスファンドのメリットはロボットではなくプロが目的に沿って投資バランスをとってくれる点、積み立てが少額で済む点です。こちらは商品を選ぶとき、若干知識が必要ですが、その分自由度が高いという魅力があり、積み立て投資も少額でできるので、まとまったお金を入れて、後はゆっくり運用と言うのに適しています。つみたてNISAやiDeCoに対応しているので、運用益に税金がかからないという魅力もあります。

ロボアドバイザーとバランスファンドのそれぞれのデメリット

ロボアドバイザーとバランスファンドのそれぞれのデメリットにも触れていきます。
ロボアドバイザーのデメリットはやや手数料が高い、節税口座であるつみたてNISAやiDeCoに対応していない、他の会社へ資産の移動が困難という点です。一度投資会社を選んだ場合、他の会社にする場合は一回現金にする必要があり、運用益も税金の課税対象です。更に手数料も新しく出たばかりなのでまだまだ高いというのがデメリットです。
バランスファンドは資産配分を自分好みにできない点、リスクの高い商品も存在する点、ある程度の知識が必要という点です。バランスファンドはプロに一任する面もあるので、自分好みに作ることができません。また、商品も多くの場合企業側に利益の高いものを勧めてくるので、それを見極める知識も必要です。それに商品も様々なものがあり、リスクの高い商品は額面割れも珍しくないものも多くあるという点がデメリットと言えます。


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