海外のロボアドバイザー事情

当サイトはPRを含みます。

ロボアドバイザー日本と海外でどう違う?~そもそもロボアドバイザーとは?~

今回はロボアドバイザーというテーマで日本と海外の違いや共通点に迫っていきます。まずは「そもそもロボアドバイザーって何?」という方のために、概要を説明していきます。

ロボアドバイザーとは一言で言えば投資のアドバイザーツールです。最近流行のAI投資の一種で、「ロボアド」と省略される事もあります。タイプが大別すると2つあります。1つは投資家に対して最適なポートフォリオを提案するところまでで終わりの「助言タイプ」で、もう1つは運用までを行う「一任型」です。中には両方を使い分けているという方もいますが、ここの投資スキルに応じても異なります。

ただし、総じて言えることとしてはロボットを使うために人間では不可能な膨大なデータ量から目の前にいる自分に対する最適解を出すことに非常に優れているということです。主観的な要素は一切排除した形で客観的な要素のみで的確にアドバイスをくれるので投資を長いこと経験している人にとっても価値のあるアドバイスとなります。

また、扱う商品は提供されているサービスによって異なりますが、主な対象としては国内外の投資信託がメインとなります。多くのサービスは月額費用として費用をもらったり、手数料として何%はもらうというような料金設計となっています。

ロボアドバイザー日本と海外でどう違う?~日本の市場~

ここからは日本と海外のロボットアドバイザー市場の動向について紹介していきます。若者がITを活用した金融サービスへ手を出すことが多く、少額からでも投資を始めたいという方が増えてきています。日本の大手ロボアドバイザー4社を足し合わせると資産運用合計が2018年2月末時点で1,220億円に達していると日経新聞電子版では報じられています。

年々若い世代を中心に利用者が伸びているロボットアドバイザー市場ではありますが、本場アメリカに比べると足元にも及びません。よくアメリカの10年後が日本だと言われますが、アメリカにおいては今もなお伸びが続いている産業ですので、日本の少なくとも10年後はまだまだ市場規模が拡大していくのではないかと予想されます。現在は若い世代が中心ではありますが、これがしだいに浸透していくと各世代に広まっていくと考えられます。

ちなみに日本を代表するロボットアドバイザーサービス『THEO』を利用している割合ですと全体の約半分にあたるのが20代・30代の方であることが分かりました。また、実際に始める方の8割は未経験だという結果も出ています。これは扱うサービスによっても若干異なるものではありますので、一概には言えない部分はありますが、やはりITを使っての投資という分野においては若い世代が中心にはなってきます。

ロボアドバイザー日本と海外でどう違う?~海外の市場~

次に海外におけるロボットアドバイザー市場について紹介していきます。代表国家であるアメリカを題材にしていきます。ある民間企業の調査によればアメリカのロボアドバイザーによる資産運用規模は9,000億ドルという単位だということです。2020年には2.2兆ドルと予想しています。それだけロボットアドバイザーの需要が高いことが分かります。

利用者の内訳を見ていくと日本とは正反対に位置するように利用者のおよそ8割が経験者であることが分かりました。また、年代も30~40代が中心で日本よりも若干年齢層としては高い状況になっています。日本ではどちらかと言えば、忙しかったりまだやった事がないような人がメインで利用していき、アドバイスをそのまま実行していくというスタイルの方が多いですが、逆にアメリカでは自分の考え方・方向性が間違ってないかを確かめるためのチェックツールとして利用される方が多いです。このあたりは前提として考え方が違うことは念頭においておきましょう。

また、企業の在り方という意味でも少し異なる部分がありまして、日本はどちらかと言えば新興ベンチャー企業が一から作っていき既存金融機関などから少しずつパイをとっていくというのが主流ですが、アメリカでは芽が出てきたサービスがあるとそれを既存企業が買収して自分たちの事業として取り組むパターンがわりと多いです。

ロボアドバイザー日本と海外でどう違う?~海外ETF~

ロボアドバイザーが提案する先として、投資信託が多いという説明をしましたが、その中でも現在は海外投資信託ETFがはやっています。これは上場投資信託と言われるもので、「指数に連動して動く」「株式と同じような感覚で投資できる」「分散投資が可能」といった特徴があります。

基本的には2つのタイプがありまして、それが「インデックス型」と「アクティブ型」です。そもそも前提として投資信託自体が様々な金融商品に連動するように決められています。インデックス型というはおとなしく指数になるべく合わせる形で運用をしていく型で、アクティブ投資はその値動きよりさらに上の指数を目指して運用をしていくものとなります。その分、ハイリスク・ハイリターンです。

ETFと言っても様々な種類があります。代表的なものですと、NYダウ平均、NASDAQ、S&P500となります。また、ETFに特化した強みを持つ会社がいくつかあります。たとえば、iシェアーズやバンガードなどはそれにあたります。

ロボアドバイザー日本と海外でどう違う?~今後のロボアドバイザー指向~

ここまで日本と海外(アメリカ)のロボットアドバイザー市場、とりわけその中でもETFという分野にフォーカスして話を進めてきました。果たして今後、ロボアドバイザー市場はどのようになっていくのか最後に今後の動向をまとめていきます。

日本におけるロボアドバイザー市場の動きとしては、まだまだ市場は拡大傾向にあります。ただし、今後少子高齢化の影響もあり、本来だとロボットに対する親しみやすさのある世代が十分に伸びていかない傾向もあるため、主要金融機関と連携する形である程度上の年代の方をターゲットにしていく傾向が予想されます。すると投資金額としては大きくなることが想定できますので、市場としては今以上に加速していく事も十分に考えられます。

一方の海外(アメリカ)においては、国土が広いゆえに全土には行き渡っていないにしろ、企業の競争はすでに淘汰が始まっている段階でだんだんと数は洗練されてきています。また、それと同時に大きな資本を持つ企業がロボットアドバイザー系ベンチャーを吸収するといった動きも見せています。これは、より大きな市場を取りにいくために若者を獲得していく準備を整えていくという狙いと、対面式のサービスの補完として活用されることが狙いとされています。

いずれの市場においても今後伸びていく分野としては、ロボットだけ、対面だけという極端な資産運用ではなく、基本的に1人信頼出来る人をつけておきながらも補足としてロボットも活用するようなハイブリッド形式な資産運用が展開されていくでしょう。その中で、アドバイザーや今サルを受ける側の性格やタイプ応じたより個々に焦点があたったサービスが開発されていくのではないかと予想されます。そのため、今後はITをフルで活用しながらもますますパーソナルな時代に突入していく事になりそうです。

ロボアドバイザー・ラボとは|About the Author

ロボアドバイザー・ラボ
ロボアドバイザー情報専門メディア、ロボアドバイザー・ラボ。
ロボアドバイザーに関する専門情報をお届けします。

【メディア掲載】(※一部。順不同。)
・財経新聞
・朝日新聞デジタル
・SANSPO.COM
・SankeiBiz
・Mapionニュース
・楽天Infoseekニュース
・エキサイトニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス