米国におけるロボアドバイザーについて

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金融大国米国に見る日本のロボアドバイザー投資の未来

世界屈指の金融大国の1つとして知られている米国は多くの人が自分の資産を若いうちからドンドン投資にまわして自ら資産を作っていくという典型的な金融国家です。そんな日本の先をいく米国において今はやりのロボアドバイザー市場がどうなっているのかをチェックすれば今後日本で起こるであろう動きも予測が立てられます。

そこで今回は米国におけるロボアドバイザー市場が現状どうなっているのかを確認し、今後日本でどんな事が起こりうるのかを読み解いていきます。

金融大国米国におけるロボアドバイザーの利用者

米国の大手マネジメント会社A.T.kerneyでは米国におけるロボアドバイザーによる資産運用残高は2018年時点で約9千億ドル、2020年で2.2兆ドルに到達すると予測しています。また、2020年には米国における全投資の5.6%をロボアドバイザーによるものが占めるだろうという見解も示しています。つまり、控えめに言ってもロボアドバイザー市場の拡大は間違いないと予想されています。

実際にどの世代が利用しているのかを調べると中心となっているのは30~40代の世代で投資経験がそれなりに豊富な層がほとんどです。利用にいたる背景としては「インターネットを介した手軽な運用が出来る」「人を介さない分手数料が安く済む」「余分なことを考えずに空き時間で運用出来る」などが挙げられます。

金融大国米国においてもロボアドバイザー市場はまだまだ伸びる分野であることは間違いありません。

金融大国米国におけるロボアドバイザーの将来予想

次に今後のロボアドバイザー市場の動向を予想するために現状の米国内における企業の動きをチェックしていきます。現時点で国内に20強の会社が存在する米国ですが、実は今主流になってきているのは大手企業による運用です。当初ロボアドバイザーが走り出した頃はウエルスフロント社やベターメント社がリーダー企業として市場を牽引していましたが、今や最大手はETFで有名なバンガードです。

また昨今は金融機関が市場に大きく乗り出してロボアドバイザー系の企業を買収・業務提携するケースが相次いでいます。逆に言うとそれだけ大手の金融機関も興味がある、ないしはほおっておけない市場である事になります。なぜなら大手はある程度の巨大な収益が見込めなければそもそも投資をするうまみがないため参入はしてこないのにも関わらず現状は動き回っているからです。

金融大国米国におけるロボアドバイザーとの付き合い方①

今後ますますロボットによる資産運用の可能性を見出せてきた米国ですが、さらに先の未来では投資もいよいよ人が介入せずに勝手にすべてをやってくれる自動運用になっていくのでしょうか。実は、少なくとも現状の動きを見るとそうはならずに人を介して取引をするパターンも残り続けます。

今、米国で少しずつ流行り始めているのがロボアドバイザーと投資の専門家を掛け合わせた「ハイブリッド型」と呼ばれる運用手法です。ではなぜわざわざ追加のお金を払ってまで専門家に介入をしてもらう必要があるのでしょうか?

確かに数値分析ははるかにロボットの方が速いですし、ミスもありません。つまり「いくらくらい稼ぎたい」「リスクはこのくらいに抑えたい」といういくつかの条件さえ決まってくれば正直ロボットの方が過去の投資の成績から分析をするのは優秀です。しかし、実はここに落とし穴があります。

金融大国米国におけるロボアドバイザーとの付き合い方②

人はライフタイムに応じて必要になってくるお金や取れるリスクの大きさが変わってきます。もっと具体的に言うならば、20代男性がやるべき投資と30代女性がやるべき投資はそもそも違いますし、その人が働く業界・あと何年働くのか、はたまた自分はどんな性格でどんな投資が向いているのかなどなど細かいところまで挙げたらきりがありません。

つまり現実の人生においては決まっている要素というのはあまりにも少なすぎるのです。特に投資で少し稼げればOKくらいに考えている方であれば別ですが、キチンと将来を見越した積み立てをしていきたいと思ったらもはやロボットが考え出せる領域ではありません。そして、真剣に人生の先を考えている人ほどよりロボットでは介入出来ないです。

だったらすべてを専門家に任せれば良いじゃないか?と思う方もいるかもしれませんが、先ほども説明したとおりロボアドバイザーはいくつかの条件が決まっていればそれにそって自動でポートフォリオを組んで運用していくのは得意です。また、過去の投資成績を解析して次にどんな投資をするべきかを判断する能力は人間の比ではありません。そこでやはり決められる部分と決められない部分を上手く補完しあう「ハイブリッド型投資」というものが人気となる理由も理解できます。

金融大国米国に学ぶ今後のロボアドバイザーとのかかわり方①

では、ここまでの状況を受けて日本では今後ロボアドバイザーが伸びていくのか、また伸びるのであればどんなタイプの投資が主流となっていくのかまとめていきます。

2018年3月の日経新聞電子版にて、日本における主要ロボアドバイザー企業4社による資産運用残高を集計した結果が掲載されました。そこでは2018年2月時点で1,220億円に達したと報じています。米国の10年後が日本の中で起こるとよく言われますが、例に漏れずに日本でも市場が徐々に拡大している事を考えば現在も急拡大を続ける米国に続く形でロボアドバイザー市場が拡大していく事は疑いの余地が無いでしょう。

場合によっては今の米国で起こっているような大規模金融機関による小規模企業の買収が実施される日もさほど遠くは無い可能性があります。大企業としては手短に伸びる市場におけるノウハウが得られれば持ち前の資金力で一気に資金をつぎ込んで伸ばしていく事が出来ます。特に金利が下がりに下がりまくっている日本の金融機関において次なる収益の柱を立てられるのであれば喉から手が出るほどほしい案件でしょう。

金融大国米国に学ぶ今後のロボアドバイザーとのかかわり方②

次第にロボアドバイザーの認知度も高まり一通りロボアドバイザーの利用も広がっていく中で多くの人が本来投資は将来設計がないと意味が無いという事に気づくことになるでしょう。そこで専門家とロボアドバイザーによる投資を組み合わせる「ハイブリッド型」が浸透していくでしょう。特に「人生100年時代」「年金がもらえるか分からない」「老後2,000万円が必要」など将来に対して不安しかないようなトピックが日々配信されていますから将来を一緒に考えてくれるアドバイザーのニーズは間違いなく高まります。

日本も欧米のように一家に一人FPがつくような時代が来るのはそんなに遠い話ではないでしょう。そうなってくると今のうちから早めにロボアドバイザーによる投資にはなれておきつつ、信頼できるアドバイザーをゆっくり見つけておくというのが今取るべき最大の価値ある行動だと言えます。金融教育が行き届いていない日本人だからこそ早めに動いて早めに信頼できるパートナーを見つけられた人が大きく勝てる時代になっていきます。日本人の投資額が多くなっていく未来は必然的に訪れるでしょう。

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