ロボアドバイザーの仕組み

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資産の運用をすべて自動でしてくれるロボアドバイザーは便利ですが、具体的にはどんな仕組みなのか、よくわからない部分も意外にありますよね。

そこでこの記事ではロボアドバイザーとはどのようなサービスで展開しているのか、その中身をわかりやすく解説しています。

金融のアルゴリズムを使う!ロボアドバイザーの歴史

ロボアドバイザーは元々、アメリカが発祥の金融サービスです。

資産運用に関するアルゴリズムを使い、個人投資家にアドバイスをするといったサービス内容で、2016年頃から日本でも認知度が広まりました。

手数料の削減や、少額の自動投資など、年々サービス内容が充実してきています。

金融のアルゴリズムとは

そもそもアルゴリズムとは、コンピューターの計算方法のことを言います。

要するにプログラムですね。

つまり金融のアルゴリズムとは、金融のプログラムです。

投資に対する姿勢や考え方をコンピュータが診断し、最適な方法を提示してくれる設計です。

ちなみに人気のウェルスナビでは「ポートフォリオ理論」に基づく金融アルゴリズムを採用しています。(要約すると、ノーベル経済学賞者のデータに基づくプログラミングです)

世界のお金持ちは、高度な金融アルゴリズムを使って資産運用しています。

金融アルゴリズムによって、ポートフォリオを最適化しているわけですね。

これまで個人投資家はそのような金融アルゴリズムを利用できませんでしたが、ウェルスナビの登場で、富裕層が使う金融アルゴリズムを低料金で利用できることが認知されるようになりました。

ロボアドバイザーの仕組みを理解しよう

ロボアドバイザー運用の流れは2ステップです。

  1. まず診断
  2. 次に運用

一般的なロボアドは、資産運用に関する質問内容(診断)から、ユーザーが背負えるリスク(値動きのブレ)を分析し、その範囲で高いリターンを上げるように資産配分を提案するというシンプルなサービスです。

ちなみに診断だけするものを「アドバイス型」、運用までするものを「投資一任型」と言います。

【アドバイス型】
・診断のみ(ユーザーのリスク許容度を診断)
・資産運用の最適な配分(ポートフォリオ)を助言するサービス

【投資一任型】
・運用型
・アドバイスに加えて、ポートフォリオやリバランスを自動運用するサービス

ここで説明するロボアドバイザーは後者の「投資一任型(いわゆる全自動投資型)」です。

ロボアドバイザーの特色|各社の独自性

人気のロボアドバイザーは、その中で独自性を押すパターンが多いです。

たとえばロボアドバイザーで最も有名なウェルスナビ(WealthNavi)は「独自の金融アルゴリズム」を採用していますし、お金のデザインが運用するテオ(THEO)は「階層分析法(AHP)」という手法を取り入れています。

ウェルスナビ
・独自の「高度な金融アルゴリズム」を採用

テオ
・階層分析法(Analytical Hierarchy Process)を採用

楽ラップ
・国内の投資信託に限定
・下落ショック軽減機能(TVT機能)あり

くわしくは下記でも説明しています。

ここで簡単に説明すると、各社によって分析や運用の仕方にこだわりがあるわけです。

ロボアドバイザーの仕組みを理解するには、まずはベースとなるロボアドバイザーの考え方、そして各社の付随サービスになります。

ロボアドバイザーの考え方がしっくりこない場合は、ロボアドバイザーの基本的な使い方をおさらいしてみましょう。

ロボアドバイザーの使い方(資産運用までの流れ)

ロボアドバイザーを利用する具体的な流れは次の通りです。

  1. 診断|用意された質問に答える
  2. プラン提供|おすすめのポートフォリオを提案される
  3. 運用|口座開設をして運用を始める

基本的にはサイトなどで無料診断し、ポートフォリオ(資産運用の比率と方針)を提案され、それでOKなら口座を解説して運用を始める流れです。

⑴資産運用の診断をする

資産運用の診断は基本的に無料です。

診断内容はカンタンです。(質問内容は会社によって異なりますが、資産運用の目的、年齢や投
資経験、リスク許容度などを聞かれることが多いです)

たとえばリスク許容度の質問だと

「価格変動リスクをある程度抑えたいので、リターンは低くても良い」
「価格変動リスクが高くても、ある程度の高いリターンを目指したい」
「価格変動リスクがかなり高くても、できるかぎり高いリターンを狙いたい」

の選択肢に答えるものなどがあります。

ちなみに価格変動リスクとは投資した資産の価値が変動するリスクのことです。

診断内容に答えると、ポートフォリオ(株式・債券・不動産投資信託などの運用比率)が提案されます

⑵ポートフォリオが提案される

ポートフォリオの提案までは無料です。

ロボアドバイザーをはじめて運用する場合は、試しにポートフォリオ診断をしてみてください

また各社によって質問数や診断内容は異なりますので、大まかな流れを確認してみてください。

どのように提案されるのか、有名なロボアドバイザーを対象に比較してみます。

※2019年調べです

ウェルスナビ(WealthNavi)の場合

・6つの質問に答える
・リスク許容度を診断する(運用プランを決定する)
・診断は無料
・独自の金融アルゴリズムで運用

【高度な金融アルゴリズム】

ウェルスナビでは、ノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツという経済学者の金融アルゴリズムを採用しています。

ハリー・マーコウィッツ氏についてはウィキペディアの情報(https://ja.wikipedia.org/wiki/ハリー・マーコウィッツ)が豊富です。

要約すると

・アメリカ合衆国の経済学者
・ノーベル経済学賞受賞者
・「資産運用の安全性を高めるための一般理論形成」で受賞
・東京大学の客員教授も経験あり

の経歴があります。

「資産運用の安全性を高めるための一般理論形成」についてはダイアモンドの記事(https://diamond.jp/articles/-/90231?page=2)が参考になります。

一部引用すると、このような内容です。

”「すべてのタマゴを1つのカゴに盛るな」という格言を耳にしたことはあるだろうか?タマゴを1つのカゴに入れていると、そのカゴを落とした場合には、全部のタマゴが一度に割れてしまいかねない。一方、複数のカゴに分けておけば、1つのカゴを落としていくつかのタマゴが割れてしまったとしても、ほかのカゴのタマゴは無事だ。いわゆる「リスク分散」の考え方を表した格言”

テオ(THEO)の場合

・5つの質問に答える
・運用プランを提案される
・プラン作成は無料
・階層分析法を採用

【階層分析法】

テオでは階層分析法(AHP:Analytical Hierarchy Process)という手法を用います。

言葉はむずかしいですが、要するに運用プランを提案するときに使う分析手法です。

質問の回答で、3つのパラメータが決まります。

その中から運用プランを1つ提案されます。

楽ラップの場合

・16問の質問に答える
・運用コースを提案される
・提案無料

楽ラップは他のロボアドバイザーに比べると、質問数が多いです。

16問の質問に答えると、最適な運用コースを提案してくれます。

【TVT機能】

楽ラップでは自動で資産配分を組み換えて、下落ショックを軽減する「TVT機能」もあります。

いわゆるリスクヘッジ機能で、相場が急激に下落した時も、損失の緩和が期待できるメリットがあります。

⑶運用する

全自動のロボアドバイザーは基本的に、診断→提案→運用の流れです。

ロボアドバイザーを運用する場合は、口座開設が必要になります。

口座開設して入金を終えたら、いよいよ運用スタートです。

投資スタイルによっては、積立設定をする場合もあるでしょう。

運用をスタートしたら、あとはほったらかしでOKです。

まとめ

ロボアドバイザーの仕組みは、金融アルゴリズムを採用することによる自動化です。

ほったらかしでも大丈夫なのがロボアドバイザーのメリットです。

資産運用にかける時間はできるだけ最大限短くして、普段の生活に時間をかけてくださいね。

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