WealthNavi(ウェルスナビ)からの出金について
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ロボアドバイザーを使ったWealthNaviの投資は5年、10年という長いスパンでの運用を前提としています。それは、投資商品が海外ETF(上場投資信託)ということが影響しています。日本の経済は停滞気味ですが、世界的な経済は緩やかな成長を続けており、WealthNaviでも年率5%程度の利益が得られています。また、利益は複利で運用されるため、長期に運用するほど利益が膨らみます。従って、WealthNaviの残高は基本的に出金しない方がメリットが大きくなります。
出金するタイミングとして考えられるのは、定年などによって老後の資金が必要となった時です。また、マイホームの購入や子供の大学入学金などの大きな出費が生じた際も出金を検討することになります。なお、運用資金を切り崩したとしても、ロボアドバイザーの運用効率に影響を及ぼすことはありません。
WealthNaviでは長期の資産運用の利用者に対して、6ヶ月ごとに手数料の割引が行われる「長期割」が提供されています。長期割は運用資金が50万円以上になると適用されますが、6ヶ月以上の出金の無いことが条件になっています。従って、できるだけ出金を行わない方がお得になります。
長期割では毎月1日に適用の判定が行われ、運用資金額によって手数料の割引率が決められます。200万円未満では年率0.01%、200万円以上の場合は年率0.02%が6ヶ月ごとに割引かれていき、最大では0.90%の割引率になります。出金があると長期割はいったん終了し、また6ヶ月間出金しなければ割引が再開されます。
WealthNaviの出金では「一部出金」と「全額出金」の2通りの方法があります。
複利での運用効果を得るには出金しない方が良いため、一部出金でもできる限り金額の少ないことが理想的です。一部出金と全額出金の違いは以下の通りです。
- 一部出金:1円単位で出金額を指定し、保有ETFを現金化します。
- 全額出金:WealthNaviの運用を停止し、全ての保有ETFを現金化します。
一部出金であれば、残高はそのまま運用されるため、従来通り保有ETFからの分配金を受取ることができます。全額出金の場合は資産運用がいったん完全停止します。
ちなみに、全額出金を行ったとしても、WealthNaviとの契約が全て自動的に停止されるわけではありません。そのため、全額出金が自動積立契約の解消には繋がりません。そこで、自動積立による資産運用を行っている場合は自動積立契約を停止をしないと、そのまま引落としが継続されて運用が行われます。
自動積立契約の停止は簡単です。WealthNaviの公式サイトにログイン後、ツールバーの「積立」を選択し、積立画面の下部にある「積立を停止する」をクリックすれば停止できます。
参考:WealthNavi
WealthNaviの出金は一部出金、全額出金ともに平日の20:00までに手続きを行うと、約3営業日後に保有ETFが現金化されて指定口座に入金されます。20:00を超えた場合や休日の手続きの場合は約4営業日後に入金されます。
WealthNaviの出金においてよく見落とされることに以下などがあり、注意が必要です。
- 税金の課税
WealthNaviは海外ETFへの分散投資によって運用されています。運用で得た分配金や、保有ETFを売却したことによる利益は利子所得となり、所得税・復興特別所得税・地方税が課されます。従って、出金時において、20万円以上の運用利益がある場合は、利益額に対して20.315%の税金が発生します。なお、WealthNaviの口座を開設する際に、利用者は一般口座、特定口座(源泉徴収なし)、特定口座(源泉徴収あり)の中から任意の口座を選択をします。仮に、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択した場合は、出金時に税金が源泉徴収され、残高が口座に入金されます。
また、一般口座や特定口座(源泉徴収なし)を選択した場合も、20万円を超える利益が発生すれば課税対象となり、納税義務が生じます(20万円以下は非課税)。一般口座や特定口座(源泉徴収なし)を選択した場合は、源泉徴収が無いことで全額出金されるため、利用者自身が翌年の2月に確定申告を行って納税します。
- 運用手数料
WealthNaviには出金手数料はありませんが、海外ETFの管理における運用手数料(資産の1%)の清算が行われます。従って、出金額は運用手数料が引かれた金額になります。なお、細かい金額になりますが、WealthNaviの運用手数料に課される消費税は利用者が負担しなければならず、また出金先の金融機関で生じる手数料も利用者負担となります。 - 為替差損
WealthNaviが投資する海外ETFは米ドル建てで運用されているため、円に換金した時に為替レートの影響を受けます。円安の時に出金すると、実際の運用益に為替差益がプラスアルファされて換金されますが、逆に円高傾向にある時に出金すると運用益が為替差損分だけマイナスされてしまいます。同じ運用益でも、円安・円高で返ってくる金額が変わってしまいます。
出金を急がない場合は、為替レートの動きを確認してから出金した方が賢明です。ちなみに、出金時の為替レートは直近の16:00のレートが適用されます。
WealthNaviにおける出金は以下の手順で行います。WealthNaviでの出金は基本的に、一部出金も全額出金も手続きに大きな違いはありません
1.一部出金の場合
- WealthNaviにログインし、「出金」をクリックします。
- 「出金」のページが表示されるので、「出金希望額」の欄に出金したい金額を入力します。「出金内容を確認する」をクリックします。
- 「確認」のページで、出金希望額と出金予定日を確認してから「出金を依頼する」をクリックします。
以上で一部出金手続きが完了し、出金予定日に指定口座に現金が入金されます。
2.全額出金の場合
- WealthNaviにログインし、「出金」をクリックします。
- 「出金」のページにある「全額出金」のラジオボタンにチェックを入れ、「出金内容を確認する」をクリックします。
- 「確認」のページで問題がなければ「出金を依頼する」をクリックして、手続きが完了です。
WealthNaviから資金を全額出金したとしても、契約が解約されたわけではなく、自動運用を停止する処置となります。停止中は手数料が発生せず、口座が無効になることもありません。また、資金を入金すれば、運用を再開できます。
なお、出金と同時にWealthNavの契約を解約したい場合は、以下の2つの方法で解約手続きを行います。
- WEBサイトの管理画面にある「お問い合わせ」ページを開き、お問い合わせ記入欄に解約の旨を記載して送信します。
- 「WealthNaviお客様サポート」に電話をし、オペレーターに解約の意思を伝えます。
上記の手続きをすると、WealthNaviから「外国証券取引口座解約請求書」が送付されてきます。書類に必要事項を記入し、本人確認書類のコピーを同封して返信すると、口座解約手続きが完了します。解約における手数料はかかりません。
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