ロボアドバイザーと銀行

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ロボアドバイザーは銀行でも取り扱いがある

ロボアドバイザーと言えば新しい金融サービスであるフィンテックを代表する技術やサービスです。それと対極にあるのが銀行と言う存在です。このロボアドバイザーとフィンテックに縁遠いと思われがちな旧来の銀行とは相容れない印象を持つ方もいますが、実際は多くの銀行がこのロボアドバイザーを利用しています。そういった銀行に例外はなく、みずほやSMBC、りそなと言った大手銀行や横浜銀行、足利銀行と言った地方銀行も採用しています。もちろん新興の銀行である別業界を代表する企業が運営しているイオン銀行やソニー銀行、楽天銀行と言った銀行も展開を行っています。また旧来のスタイルを持ちながらも新興の銀行として存在感を示している新生銀行やSBIと言った金融グループを当然のようにこのロボアドバイザーを採用しています。こういった多くの銀行がロボアドバイザーを採用していますが、ふたを開けてみるとそれぞれ様々なスタイルで採用を行っていることが分かります。アドバイス型を採用している銀行、フィンテック企業に委託して全て自動で行う一任型を採用している銀行、はたまた自分たちで一任型のロボアドバイザーを開発している銀行すら存在します。それらの事情を解説していき、委託先として多いフィンテック企業の紹介についても行います。きっとこれを読めば銀行とロボアドバイザーはすでに密接な関係にあるということを知ることができるのではないでしょうか。

ロボアドバイザーのアドバイス型は大手銀行に多い

ロボアドバイザーのアドバイス型とは実際の運用を行わず、Q&A形式で質問に答えていくと自分に合った資産の分散がどういったものなのかをアドバイスしてくれるロボアドバイザーです。比較的シンプルな構造のものが多く、ロボアドバイザーの原型とも言えるものなので、旧来の銀行が最初にロボアドバイザーの導入という形で採用し、自前で開発を行っていることが多いスタイルです。そんなスタイルを採用している銀行としてSMBC(三井住友銀行)、みずほ、地方銀行からは足利銀行を紹介します。
まずSMBCはSMBCロボアドバイザーというアドバイス型のロボアドバイザーを使用しています。これは質問に答えると、適切な資金設定やプランを作成し、SMBCが展開する様々なバランスファンドの中から診断結果に合ったものを案内するというロボアドバイザーです。実際にロボアドバイザー自身が運用を行うのではなく、SMBCの専門家が行うバランスファンドを紹介する案内役と言う形になっています。
みずほ銀行はSMARTFOLIOというアドバイス型ロボアドバイザーを採用しています。こちらも年齢や年収、金融知識の深さなどを判断し、最適な資産配分モデルを提示、さらに自前の投資信託の商品を紹介し、最適な商品購入をアドバイスするものです。
最後に地方銀行の足利銀行を紹介します。あしぎんロボアド&シミュレーションというアドバイス型ロボアドバイザーを採用しています。5つの簡単な質問に答えると、質問に合った足利銀行で扱う投資信託の案内を行ってくれるサービスです。
これらは一見すると自行の商品を案内するだけのロボアドバイザーでかなり簡素な印象を与えますが、本格的なロボアドバイザーを採用してしまうことで自行の専門家などによる金融商品が売れなくなるというデメリットや一任型のロボアドバイザーでは税金の優遇(NISA)が受けられないというデメリットも生じます。そういった状況を回避した手法として採用していることが多いのではないでしょうか。

ロボアドバイザーの一任型は新興の銀行や地方銀行に多い

ロボアドバイザーの一任型は同じ銀行でも新興の銀行や地方銀行で採用していることが多いです。一例として、住信SBIネット銀行、新生銀行、ソニー銀行、イオン銀行、じぶん銀行、地方銀行では横浜銀行も一任型を採用しています。
ただし、これらの銀行は前の項目でお話しした自前でのロボアドバイザーの開発を行っているわけではありません。実績のあるフィンテック企業の運営を委託しているというスタイルをとっています。
これらの銀行のプロフィールを簡単に紹介していくと、住信SBIネット銀行は三井住友信託銀行(前の項目のSMBC銀行と同じグループでも経営方針は異なる)と新興の金融グループであるSBIホールディングスの合弁企業で、先進的なサービスを次々に展開しています。ソニー銀行やイオン銀行はそれぞれ異業種の大手企業が展開する銀行で、規制緩和の流れから誕生した実店舗をほとんど持たないネット銀行です。じぶん銀行は通信大手のKDDIと三菱UFJ銀行が共同出資する同じくネット銀行になります。横浜銀行は旧来からある地方銀行で地方銀行と呼ばれる銀行の中では最大手の一つとなっています。これらの企業は横浜銀行を除いてほぼ新興の銀行であり、独自の地盤や自前の金融商品をあまり持たないことやネット銀行と言うこれもフィンテックの一つと言う特徴を持っていることで同じフィンテックのロボアドバイザー企業と親和性が高いということも委託している理由として挙げられます。
このようアドバイス型が多い旧来の銀行と一任型が多い新興の銀行と言う傾向があるのです。

銀行が委託しているロボアドバイザー

先ほど銀行は実績あるロボアドバイザー企業に委託しているというお話をしましたがどういった企業に委託しているのかと言うと、THEO(テオ)とウェルスナビの2社に集中します。ただしほとんどがウェルスナビに委託しTHEOは新生銀行のみが委託を行っている状況です。それぞれどんな企業なのか紹介していきます。
ウェルスナビは日本のロボアドバイザーの草分け的な存在です。大手銀行はなぜか採用していませんが、設立当初みずほ、三菱UFJ、SMBCの投資部門が出資に関わり本格的なサービスを開始しました。その後はSBIグループと緊密になり、現在はロボアドバイザーの国内最大手となっている企業です。
THEOもロボアドバイザーとして実績のある企業で、個別株、債券、不動産と言った多くの同業他社が投資している資産に加えて地金や原油と言った資源にも投資を行い徹底した分散投資によるリスク回避を行っているのが特徴です。
このように基本的にこれらのロボアドバイザー専業の企業に委託するというのが基本的なスタイルなのですが、例外も存在します。それは楽天銀行です。この楽天銀行は系列の楽天証券を通じて楽ラップと呼ばれる自前のロボアドバイザーを利用しています。直接楽天銀行が運営しているわけではありませんが、委託をせずに独自の道を進む銀行も存在するのです。

ロボアドバイザーは銀行と融合していく

ロボアドバイザー企業と銀行は新旧の金融サービスとして、水と油のように思われがちです。しかしスマートフォンで行えるネットバンキングを多くの銀行が採用してフィンテックを取り入れる一方、銀行を顧客として自社のサービスを展開するロボアドバイザー企業という関係もあります。このようにお互い関係を深めていくことで今後それらが融合することによって金融サービスは新しい世界につながっていくのではないでしょうか。気付くとロボアドバイザーと関係のない金融機関はなくなっていたということも十分考えられる世界になっていきます。


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