ロボアドバイザー「folio」とは
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folioのロボアドバイザー・おまかせ投資
近年では様々な証券会社からロボアドバイザーを利用した投資が提供されていますが、その一つに ネット証券のfolioが運営する「おまかせ投資」があります。2018年11月に開始されたサービスです。
folioのロボアドバイザー・おまかせ投資は投資一任型
folioのおまかせ投資はロボアドバイザーが自動的に資産運用をするため、運用を開始すると利用者は基本的に何もすることがありません。従って、投資をしたことの無い初心者でも、安心して資金を投資で運用することができます。
例えば、投資をするためには以下のことをしなければなりませんが、それらのことを全ておまかせ投資がしてくれます。
- 幅広く投資に対する知識を学び、資産運用計画を立てます。
- 膨大な数の投資商品の中から目的にあった金融商品を選びます。
- 円をドルに変換する作業や、売買のための時間を準備します。
- 定期的に投資商品のバランスを図るメンテナンスをします。
おまかせ投資では始めに現在の「年齢」、「年収」、「預貯金」を申告します。他のロボアドバイザーの申告項目より少ない数になっており、folioの申告内容はシンプルと言えます。
3つの申告は基本的に以下の判断材料とされます。
- 年齢
年齢が若いほど将来性が見込まれるため、高リスクの運用が可能。 - 年収
年収が高いと投資に回せる資金が多いと考えられるため、高リスクの運用が可能。 - 預貯金
預貯金が多いほど資金的な余裕が多いと考えられるため、高リスクの運用が可能。
3つの申告内容のバランスを総合的に判断し、適切な運用プランが提案されます。
folioの運用プランは下記の5つ(おまかせブラザーズという宇宙人のキャラクター)になっており、運用の年率が異なります。
- 安定運用(ピーター):年率1.1%
- 堅実運用(ローレンス):年率1.7%
- バランス運用(エリー):年率2.3%
- 積極運用(ジェームス):年率2.8%
- チャレンジ運用(マーカス):年率3.3%
各運用プランの詳細や投資シミュレーションが画面に表示されるため、運用した場合に将来どのような資産形成になるのかが確認できます。例えば、バランス運用(エリー)のプランでは170万円を元手に開始すると、毎月3万円を積立てた場合、シミュレーションでは30年後に2,884万円以上になります。
folioのロボアドバイザー・おまかせ投資のリバランス機能
おまかせ投資は10年スパンでの長い投資期間を基本としています。従って、運用中に経済状況や相場変動などによって、当初に設定した資産配分にズレの生じることが起こり得ますが、その場合は「リバランス機能」によって自動的に調節してもらえます。従って、運用途中でリスクが増加するなどということがありません。
ただ、おまかせ投資には毎月定額のお金を自動的に銀行口座から投資に回す「積立投資」の機能がありません。従って、毎月の積立額でリバランスを図るということはできません。しかしながら、自分で定期的に入金して投資額を増やすことは可能です。
folioのロボアドバイザー・おまかせ投資のコスト
おまかせ投資の最低投資金額は10万円で、手数料は預かり資産の年率1%(運用額が3,000万円を超える部分は年率0.5%)です。為替手数料や取引手数料は1%の中に含まれています。コスト面では他のロボアドバイザーと変わりはありませんが、長期運用における割引制度は設けられていません。
folioのロボアドバイザー・おまかせ投資の投資手法
folioのおまかせ投資はETF(上場投資信託)を通して世界の株式、債券、金、不動産に分散投資をしています。投資対象を一つに絞るのではなく分散しているため、リスクが抑制できるというメリットを得られます。投資対象は米国に上場しているETFから、「資産規模」、「流動性」、「低コスト」の観点でもって銘柄が選定されます。
おまかせ投資では以下の8つの商品が投資対象になります。
- 米国株
- 先進国株(米国除く:主に日本と欧州)
- 新興国株
- 米国債
- 新興国債
- ハイイールド債
- 金
- 不動産
5つの運用プランごとに上記8つの商品の組合せが異なります。大雑把に、運用に積極性を求める場合は株式の比率が高くなり、安定性を求める場合は債権の比率が高くなっています。例えば、バランス運用(エリー)のプランでは、株式が50%、債券が40%を占めており、残りが不動産とコモディティ(金など)に配分されています。
folioのロボアドバイザー・おまかせ投資の申込
おまかせ投資を始めるには、まずfolioに口座を開設をする必要があります。運用開始までの流れは以下になります。
登録
- folioの公式サイトからおまかせ投資のページを開きます。
- 「今すぐ運用プランを診断する」をクリックします。
- 3つの質問に回答後、「運用プランを診断する」をクリックします。運用プランを確認後、「注文の手続きへ」をクリックしてアカウントの仮登録に進みます。
- アカウントの仮登録を行うとfolioからメールが送られてきます。メールに記載されているURLをクリックし、パスワードの設定を行います。口座開設における同意事項を確認すると、本登録が完了します。
口座の開設
- 「口座開設のお申し込み」を開きます。
- プロフィールや連絡先を入力します。
- マイナンバーの書類と本人確認書類をスマホで写真に撮り、画像をアップロードします。
- 2~3日後に「ウェルカムレター」が届きます。ウェルカムレターに12桁の番号が記載してあるので、その番号をマイページの「ウェルスカムレターの受け取り」に入力します。これで、口座の開設が完了です。
- 口座が開設できたら、「取引設定」を行います。「投資性向」→「職業と資産」→「出金口座」→「取引コード」の順に入力すれば完了です。
口座への入金
口座の開設が完了したら、マイページから口座に投資資金を入金します。folioでは以下の入金方法が用意されています。
- リアルタイム入金
- 銀行ATM
- 銀行振込(専用の入金口座)
画面で口座への入金が確認できると取引が開始できます。
リアルタイム入金というのは、入金した時点で「購入可能額」に反映される入金方法のことであり、振込手数料も無料になっています。folioがリアルタイム入金に対応している銀行は以下の5行です。
- みずほ銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- イオン銀行
- ジャパンネット銀行
運用プランの決定・注文
入金完了後、folioのおまかせ投資のページで運用プランを再度診断します。「運用プランを診断する」をクリックすると、運用プランの詳細と資産シミュレーションが表示されます。
運用プランの詳細では、運用する金融資産の組合せやリスクレベルが表示されています。また、資産シミュレーションでは、開始金額や毎月の積立額を入力すると、資産がどのくらいの確率でいくらになるかを確認できます。なお、運用プランの変更は任意にできます。
提案された運用プランに投資する場合は、「注文手続きへ」をクリックします。注文画面が表示されるので、内容を確認した上で取引コードを入力し、「注文を確定する」をクリックすると注文が完了です。
folioのロボアドバイザー・おまかせ投資は確定申告が不要
通常、投資で利益を得た場合は、自分で確定申告をする必要があります。しかし、folioの口座を開設する際の「確定申告の方法」で「フォリオにまかせる」にすると、folioが税金の計算や納付を行なうため、確定申告が不要となります。ただ、folioは利益に対して税金のかからないNISA(少額投資非課税制度)には対応していません。
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